冊子のはなし【第1章・中綴じ冊子】

前回に続いて冊子のはなしです。
今回は「中綴じ冊子」に焦点を絞ってみていきましょう!
 中綴じ冊子の構造
中綴じ冊子は、2つ折りにした紙を重ねて、折り目にあたる中心部分をホチキスで綴じてある冊子です。
ページ数が少なめのパンフレットや、週刊誌などで良く使われています。
1枚の紙を2つに折ると、折り目の左・右と裏・表で4ページできます。
これを重ねて綴じるので、中綴じ冊子は8ページ、12ページ、16ページ…と4の倍数のページ数でしか作ることができません。
また、紙を重ねて行くと厚みが出て、外側のページと内側のページではズレが生じてしまうため、プリントハウスでは40ページまでの受付となっております。
中綴じ冊子の構造
一方で、中綴じ冊子は本の綴じ側(ノド)までしっかり開くことができます。
無線綴じ冊子などの糊で綴じた本だと強く押さえたりしないと本の内側が見えにくいことがありますが、中綴じ冊子はその心配がないので、レイアウトの自由度が高まります。
写真を大きく見せたいカタログやパンフレットにオススメです。
中綴じ冊子はノド(綴じ側)まで大きく開くことができます
 デザインを作る際の注意点
中綴じ冊子を分解してみると、表紙と裏表紙は繋がっていますがその他のページは見開きの左右が別々の用紙になってしまいます。(冊子の中央に来るページのみ、見開きが同じ用紙になります)
デザイン・データを作る際は画面上で繋がっているページでも別々の用紙になる…つまり、別々に印刷する場合があります。
すると左右のページで繋がっている線がちょっぴりズレてる。。。とか、左右でちょっぴり色味が違う。。。ということが起こり得るトラブルです。
印刷・加工の際にもちろん気を付けておりますが、デザインを作成される際に頭の片隅に置いていただければ幸いです。
中綴じ冊子は隣り合うページでも違う用紙に印刷されています
また、2つ折りした隣の面の色が少し見えてしまう場合もございます。
すべてのページでは難しいかと思いますが、表紙など「隣の面の色が見えたらかっこ悪い…」部分は、0.2〜0.3mmほど広くしておくとキレイに見えたりします。
構造上、隣の面の色が出てしまうことがあります
 ノンブル
ノンブル」とはページ番号のことです。
上記のような構造のため、中綴じ冊子は印刷する際に2ページの隣が3ページではなく7ページになっていたりします。
そしてお客様によって、分解した状態のページでご入稿いただいたり(対向ページ)、仕上がった状態のページでご入稿いただいたり(見開きページ)、1ページごと分かれた状態でご入稿いただいたり(単ページ)しております。
なので、データのどこかにページ番号を振っていただけると大変助かります!
印刷される面に出したくない場合は、トンボの外側でも構いませんのでぜひご協力ください。
(ノンブルのない場合にはページ順序を確認させていただくことがございますのでご了承ください)
中綴じ冊子のデータ作成方法とノンブル
 【コラム】手軽に挑戦!手作り中綴じ冊子

ここからは余談ですが、中綴じ冊子は「用紙を折って、重ねて、ホチキスで止める」と言うシンプルな作りになっているので、お手元でも簡単に作成することができます。
手作りで冊子を作ろうと思うと、重ねた用紙を折った状態で、折り目から5mm程度の位置をホチキスで止める方法が思いつく方が多いかもしれません。
(この綴じ方は「平綴じ(ひらとじ)」と言われます)

平綴じと中綴じ

ホチキスは本体に対して横向きで針を刺すものが多いですが、中には針の向きを替えられるものもあります。
これを使って、重ねた用紙を開いた状態で、折り目の真上にホチキスを刺せば中綴じ冊子の出来上がりです。

また、針の向きを替えられるホチキスではなくても、下図のようにホチキスを開いて綴じる方法も…。
※この記事の担当者が個人的に覚えた方法なので、仕上がりやホチキスの保障はできません…挑戦される際は自己責任でお願いいたします!

お手元のホチキスで中綴じ冊子を作る方法

ページ順や仕上がりイメージの確認に使用したり、好きな用紙を使って自分だけのミニ冊子などを作るのにオススメです。
ご興味がありましたらぜひお試しください!

                                                 

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