【冊子印刷】データ不備にはならないうっかり

ついついやってしまいがちなデータ上のうっかり、今回は冊子にまつわるうっかりをご紹介してみます!

 うっかり1:いっぱい書いて読めなくなりがち
冊子と言ってもペラの集まり!!と思って、フライヤーなどと同じ感覚で紙面いっぱいのデータを作りたくならないでしょうか。
しかし無線綴じ冊子の場合は綴じた側(ノド)が開きにくく、奥に入ってしまった文字が読めない…ということになってしまいます。
出来上がる冊子のサイズや厚さにもよりますが、ノド側は20mm以上空いていると安心です。
冊子のノドと小口の図
中綴じ冊子の場合、ノド側は開き切ることができるので見えなくなることはないかと思います。
一方で、ページ数が多く仕上がりの厚さがある場合は内側に綴じられているページほど幅が短くなるため、今度は冊子の開いている側(小口)いっぱいにレイアウトした文字が切れてしまう可能性があります。
冊子に限らず切れては困る文字などは紙面の端から3mm以上内側に配置することをオススメしておりますが、ページ数が多い中綴じ冊子を作成する際は特にご注意下さい。

中綴じ冊子の断裁イメージ
 うっかり2:ページの左右を忘れがち
ページのどちらがノドでどちらが小口なのか?を知るためには、そのページが見開きの右側に来るのか左側に来るのか?を考えなくてはいけませんし、それは冊子の仕上がりが右綴じか左綴じか?で決まってきます。
一般的には、内容が縦書きならば右綴じ、横書きならば左綴じにします。(特に綴じ方のご指定のない場合はこの形で作成します)

一般的な冊子の綴じ方向の図

またノド・小口以外にも、ノンブル(ページ番号)の位置やインデックスなどを作る場合にもページの左右は重要です。
1ページ毎にデータを作成していると意外と見落としがちなのでお気を付け下さい。
 うっかり3:背幅のことを忘れがち
無線綴じ冊子で厚みが出る場合、表紙のデータには背幅も必要になります。
表紙と裏表紙を一体のデザインで作成する場合、背幅が含まれていないとデータの幅が足りなくなってしまいます。

背幅を含む表紙データ作成のイメージ

さらに背表紙に文字を入れたい場合は、背幅がどれくらいの厚さになるか計算しておかないと文字がずれたり入りきらなくなってしまいます。
背幅は使用する用紙の厚さとページ数で決まります。
用紙の厚さがわからない…というときはお気軽にお問い合わせ下さい。
 うっかり…ではないけれど、意外と伝わらないこと

冊子のデータは、表紙と裏表紙は見開きサイズで1つのデータ、本文は1ページ毎のサイズでご入稿いただくことが多いのですが、表紙と裏表紙の裏側に当たる「表2」「表3」は印刷するのかしないのか?わからないときがあります。
表2から印刷するのか、その隣のページから印刷するのかによってページの左右も変わってしまいますし、表3に印刷するかしないかで本文の最後が白紙になるかならないか、なども変わってきます。

表2印刷の有無のイメージ

また、中綴じ冊子の場合、ノンブル(ページ番号)が入っていないデータだと「見開きページ」で作成されているのか「対向ページ」で作成されているのかわからないこともあります。

対向ページと見開きページの違いの図

特にノンブルのないデザインの場合は、印刷に出ない部分やファイル名でも大丈夫ですので表紙から数えたページ番号をつけていただけるとトラブルを防ぐことができますのでご協力下さい!

冊子のページの数え方の例

                                                 

冊子についてはこちらの記事でもご紹介しています。

冊子のはなしシリーズ
前書き
第1章・中綴じ冊子
第2章・無線綴じ冊子
付録・知らなくても入稿はできる!?豆知識