そもそも…「画像解像度」って何?

印刷に適した画像の解像度をお答えするのは簡単ですが、「解像度って何ですか?」と問われると途端に説明が難しくなります。
そこで今回は画像の解像度についてまとめてみようと思います。
 「点の密度」と「点の数」
そもそも「解像度」で検索すると、「350dpi」とか「1280×1024」とか、表記方法が異なるものに出会うことはないでしょうか?
前者は印刷屋さんのよく言う画像の解像度で「点の密度」、後者は画素数=「点の数」を表しています。

どうして「点」が出てくるのかと言うと、画面や画像を拡大してみるとたくさんの点で描画されているからです。
この点は「ドット」や「ピクセル」、または「画素」と呼ばれています。
(※画面上はピクセル、印刷ではドットと違いがあるのですが今回は同じものとして進めていきます)

モニターやディスプレイの画素数=「点の数」を表す言葉として「画面解像度」や「モニター解像度」があります。
これが「解像度」と検索すると一緒に出てくるために、一度迷子になってしまうのではないかと思っています。

今回まとめていく「画像の解像度」は「点の密度」のお話です。

画面解像度は「画面全体にいくつ店があるか?」、画像解像度は「1インチにいくつ点があるか?

 画像の解像度
先ほど例として挙げた「350dpi」は、多くの印刷屋さんで「カラー印刷に適した画像の解像度(実寸サイズの場合)」と言われています。
通常は幅をもたせて300dpi〜400dpiを推奨しています。
※「350」と言う数字は一般的な印刷線数175線の2倍で設定されているのですが、線数についてはまたいつか…。

では「dpi」とは何か?
これは「dot per inch」の略で、「1インチあたりのドット数」=画像の「点の密度」を表す単位です。
dpiとはdot per inchの略で、1インチあたりの点の数を表しています

上図では右の斜線の方が解像度(dpi)が高いということになります。
左の斜線よりも、ドットとドットの段差が小さく、滑らかに見えるかと思います。
「解像度が高い方が画像が綺麗に表現できる」というのはこういうことなんですね。
しかし「解像度が高ければ高い分だけ良い画質の印刷ができる」わけではなく、人の目で認識できる画質の範囲や印刷機で表現出来る範囲、そして安全に扱えるデータサイズなどを勘案して「カラー印刷では350dpi〜400dpi」と言われているのです。
また、モノクロ印刷ではグレースケールで600dpi、モノクロ2階調では1200dpiが適していると言われます。
これはカラーよりも使用する階調が少なくギザギザした部分が目立つため、点の密度を増やすことで滑らかさを表現する…と言うイメージです。
モノクロ2階調の画像はグレースケールやカラーの画像より解像度を高くするのがオススメです
 解像度が低いとどうなるのか?

実際に、同じサイズで解像度が異なる画像を出力してみました。
(オンデマンド機で出力したものを、スマートフォンで撮影しています)

解像度を比較するための画像

パッと見ではあまり気にならないかもしれませんが、近付いて見ると72dpiの方はぼやけてしまっています。
商品カタログやパンフレットなど、画像を見て欲しい印刷物では特に気を付けたいところです。
遠目には感じませんが、72dpiの画像は近くで見るとぼやけてしまっています

ちなみに…解像度が低い画像が入っている印刷物でも出力はできるため、基本的にはデータと不備としては扱わずそのまま印刷に回ってしまいますのでご注意ください。
(文字が読めないなど極端に画像が粗い場合はご連絡することもあります)
「ちょっと心配…」というお客様は事前にご相談いただくか、ご入稿の際に一言お伝えください。

 次回につづく。。。
まだまだ解像度の基本に触れただけですが、今回はここまでです。
次回、実際の確認方法など実践編としてまとめていきたいと思います。

                                                 

ところで…今回使った画像が猫なのは、備忘録担当が猫派だからです。
愛猫家の方も愛犬家の方も(もちろん他の動物でも)、おうちの子の画像でちょこっとポストカードなど作ってみてはいかがでしょうか?
ご注文をお待ちしております!

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